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2015年12月27日 (日)

被写界深度合成可能なカメラと模型(静止画)撮影(カシオ、オリンパス、パナソニック)

3年ほど前にカシオのEX-ZR1000で「全焦点マクロ※」機能というで手前から奥までピントがあった写真を撮れるので模型撮影にあってるかもという記事を書きました。

※全焦点マクロのモードで撮影するとカメラ側で手前から奥までピントを変えた写真を何枚も撮影しそれを合成して全体にピントがあった写真を作る機能

その後EX-ZR1000入手して使っていたのと、オリンパスでも「深度合成モード」という同様の機能を搭載しているカメラがあることを知りましたのでメモとして記載します。
■カシオ EX-ZRシリーズ(全焦点マクロ)
カシオ EX-ZRシリーズは高機能コンパクトデジタルカメラに分類されるものです。自分が買ったのは初代EX-ZR1000ですが、後継のEX-ZRシリーズにも全焦点マクロは搭載されています(アマゾンでEX-ZRシリーズを見ると古い型だと1万、2万円台のようです。その機種に全焦点マクロがついているかはメーカーホームページで確認要)。

 

_05_2

 

EX-ZR1000で同じ位置から撮影した写真です。上側:全焦点マクロ、下側:通常のマクロ
対象はTTゲージのPKP Intercity E370型電気機関車で全長約14cmぐらい。

 

(1)全体にピントが合っている
 車両先頭の運転席辺りにピントを合わせてますが、後ろに行くにしたがって「通常のマクロ」ではピントが合わずぼやけてますが、「全焦点マクロ」では後方の手すりも判断できます。また背景のコルクボードなどにもピントあってます。

 

(2)多少シャープさにかける
 「通常のマクロ」のもっともピントがあっている箇所と比べると「全焦点マクロ」の方はそこまでシャープではありません。

 

(3)背景との境目がぼやける
 「全焦点マクロ」の先頭の屋根付近を見ると背景との境界線に沿ってぼやけてます。

 

_06

 

拡大してみると、手前の窓枠やライトケースの線と比べると、背景のコルクボードと屋根との境目線はぼやけた層になってます。
これはこの機能の最大の弱点で、「背景にピントがあって手前がぼけている写真」と「背景がぼけていて手前にピントがあっている写真」を合成する際に境界線を強制的に辻褄合わせして補正しているので仕方ないところです。模型だとパンタグラフや屋上機器など細い部分と背景は相性悪く形がわかりにくくなる可能性があります。

 

(4)(まっとうなピントがあう撮影方法と比べると)撮影が手軽
 ちゃんと全体にピントがあっている写真を撮ろうとすると以前紹介した「絞り優先」機能を使った方法で撮影することになりますが、その場合は手振れ厳禁なので三脚を持ち出したりマクロモードはだめなので距離を離したり色々大変です。
※ちなみにEX-ZRシリーズは絞り優先機能ありますがNDフィルターによる疑似絞りなのでまっとうな絞り優先機能による撮影はできません。

 

しかし「全焦点マクロ」機能だと、できるだけ手振れしないようにする必要はありますが手持ちでも撮影可能であり、また距離も通常のマクロと同様でOKです(逆にワイド端でしかとれません)。
ちなみに1回のシャッター押下で「複数枚撮影」1秒(この間は手振れNG)→「合成」10秒ぐらいです。

 

上記のような特徴がある「全焦点マクロ」による写真ですが、ご本人がその写真を撮るのに何に重点を置くかとマッチしていれば使えるカメラ&機能だと思います(撮影の手軽さをとるか、全体がまず写ることに重点を置くか、ピントがあっている範囲が一部でも構わないのでとにかくシャープに写すことに重点を置くか など)。

参考記事:新 模型撮影用カメラ導入(全焦点マクロ)



■オリンパス(深度合成モード)
オリンパスの一部のカメラにも「深度合成モード」という同等の機能を搭載したカメラがあるようです(自分が持っていないのでネット上の情報を参考にした記載です)。

 

TG-3,TG-4(コンパクトデジタルカメラ)
オリンパスのSTYLUS TG-3 Tough、その後継のSTYLUS TG-4 Toughという防水機能のついたコンパクトデジタルカメラに「深度合成モード」がついていて「全焦点マクロ」と同等のことができるようです。

 

参考記事:1/144用カメラ~ (TG-3)

 

掲載されていた写真を見させてもらうとカシオのより境目のぼやけ方が少ないようにも見えますがはたして・・・

OM-D E-M1(ミラーレスデジタル一眼レフカメラ)

 

ファームウェアVer4.0へのバージョンアップで「深度合成モード」が搭載されるよう。

 

参考記事
 : OM-D E-M1 Ver4.0 深度合成・フォーカスブラケット (昆虫撮影日記)
 :OLYMPUS OM-D E-M1 Ver4.0で深度合成モード
 :「深度合成」がブツ撮りを変える!(デジカメWatch)
 :OM-D E-M1の「深度合成」で爆速くっきりマクロ撮影 (デジカメ Watch TV 動画による機能解説)

 

参考記事では、まっとうな絞り優先機能(F22)で撮った写真より、(F8)+「深度合成」で撮った写真の方がシャープに写せる例や、焦点合成する幅が変えられる(遠い後方までは深度合成されない)、”画素数800万画素固定”や”レンズが限定される”などの記載もあるので、色々カシオとは違った部分があるのかも。

 

※補足:ちなみにカシオとオリンパスのどちらの機能も静止物を撮る静止画撮影の話で、動画撮影については対象外です。

 

全体にピントが合った動画映像を撮るための試行錯誤や静止画を絞り優先で撮影する方法などは当ブログの「模型撮影」カテゴリーの過去記事で掲載しているので参考にしてください。

 

※補足2:カメラ上で自動合成するのではなく、通常のカメラで自分でピント位置を変えた写真を複数枚撮り、後でPC上のソフトで合成する方法もあります(どちらかというとこちらが先)

 

 :C5766_[宮]_←_焦点合成ソフト

 

 

追記

■パナソニック(フォーカス合成)

2016年にパナソニックのミラーレス一眼LUMIX G8 に「フォーカス合成」として同等の合成機能が用意されました。またLUMIX GX7Mark2もファームウェアのアップデートで使用可能。
既存からある「フォーカスセレクト(撮影した後にフォーカス位置を選べる)」を機能拡張をしたもののようです。

GX7 Mark2をアップデートしフォーカス合成した例です。

 

Panago01

まずメニューでフォーカスセレクト機能をONにします。

 

 

次に撮影モードに戻って撮影すると連続で0.5~1,2秒かけてフォーカス位置をずらして撮影がされます。被写体はメルクリンHO OBB1020電気機関車。

Panago02

再生モードで撮った写真を見ると「フォーカスセレクト再生」があるので選択。

 

Panago03

 

Panago04

画面をタッチした場所にフォーカスした画像が見れます(フォーカスが当たったところがピーキングしている)。

ここまでは既存のフォーカスセレクト機能ですが、右上のFn3をタッチすると新たに「フォーカス合成」機能が動作します。

 

Panago05

ここでお任せで全体的に合成する「自動合成」と、選択した範囲だけ合成する「指定範囲合成」が選べます。

 

Panago06

 

Panago07

 

「指定範囲合成」を選択して、合成したい場所をタッチしていきます。タッチしていくとどんどん選択できる箇所が緑枠で表示されるので、合成する枠を選択していきます。

 

(操作して思ったのが画面端っこは選択できず、場合によっては合成した場合に端っこがボケた絵になった例もあったので、撮影の際に合成したい対象はできるだけ端っこにかからないように写した方がよさそう)

 

Panago08

選択したら画面右下のメニューを選択すると合成して別ファイル保存するか聞いてくるので「はい」を選択

 

Panago09

 

Panago11

そうすると車体にだけフォーカスがあった写真が別ファイルで作成されます。

 

違う箇所のフォーカス合成写真が作成したければ、最初のフォーカスセレクト写真ファイルから同じように操作をすれば何枚でも違う合成写真が作成できます。

Panago12

 

後ろのスプレー缶だけフォーカス合成。

Panago13

車体も背景もフォーカス合成。大きくしてみるといろいろ境目で無理が出てくる。

 

Panago20

 

その他の例で、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZレンズの簡易マクロで撮影したもっと近づいた写真。マクロなので被写界深度が狭い。

 

Panago21

 

車体部分だけ選択してフォーカス合成した写真。比較的うまく合成できている。

 

Panago22

背景も合成した例。よく見ると境目などボケていたりする。

 

今回はわざと背景がごちゃごちゃしているところで(しかも手持ちで)撮影したので無理な合成されているところも見られたが、三脚などで固定、できるだけ近接している部分のみ合成するようにし、背景はできるだけよけいなものが無いほうがきれいに合成されると思われる。

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コメント

カゲノさま

いつもお世話になっております。
深度合成カメラ、欲しいです。
私は写真の知見が全くありませんので、ブログ等の模型撮影用にはLumix TZ1を使っております。
Eos X3も持っていますが、標準レンズではTZ1の方がずっときれいに写りますので。
ただ、ご紹介いただいたカシオはもう作っていないようですね。
上の記事のLumix G8とかになりますとかなり高額ですし、何よりもたいへん狭い場所で写しておりますので、コンパクトが望ましいのです。
オリンパスのTG-5というのが特殊なカメラのようですが深度合成を標準搭載しているようで、実際見てきましたが、確かに通常のマクロよりはずっと奥にピントが合いますね。
ただ、結構な価格ですし、その他の用途には不向きなようなので、簡単には買えませんね。

カシオはこの機種以降に発売したカメラには廉価版含めたいてい全焦点マクロを搭載しているようなので中古でよければ1万円以下のものあるようです。
ただ、絞りの操作ができなく、通常の被写界深度コントロールはできないので中途半端ではあります。

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